Informatics
インフォマティクス計算技術

当社のインフォマティクス計算技術

当社が長年培ってきた「アンテナ・無線」「パワエレ・エネマネ」「画像センシング」「スマートデバイス」のコア技術に、
機械学習等のAI技術を掛け合わせ、データサイエンスの側面から新たな価値を創出、
既存システムの課題を定量的に明確化することで貢献します。
データアセスメント、探索的データ解析、特徴量エンジニアリング、AIモデル開発、評価・改善検討といったCPS(*)開発のいずれのフェーズでも貢献が可能。
解析規模が大きい場合は、HPCを活用した分散高速処理により計算規模の問題にも対処します。
AWS等のクラウドシステムとして構築するお手伝いもいたします。

  • * Cyber Physical System:現実空間の事象や課題について、仮想空間で評価・解析・対策を行い、現実世界にフィードバックして最適化すること

保有技術

データ分析・特徴量エンジニアリング

お客様保有のビッグデータから特徴抽出、CPSの核となるモデル・制御生成

データ分析は、ソリューション開発・シミュレーション開発の基盤となる要素技術です。適切なデータ分析によって、上流の設計工程から下流の検証工程まで広範囲に影響します。開発実績としては、当社は、様々な事業領域のデータを扱ってきました。例えば、エネマネシステム開発での電力需要データ、モビリティソリューション開発での人流データ、最適化ソリューション開発での配送経路探索データ、等です。開発では、まずはお客様からのヒアリングを通じてターゲットシステムの要件・課題を定義し、データ選別(データクレンジング)を行います。多変量分析・相関分析等の様々な統計的分析手法を用いて探索的にデータ解析を実施することで、データの特徴・目的に対する高寄与度の変数を明確化します。分析内容および予測結果等は、BIツールやOSSを活用して短期間で可視化致します。

AIによる最適化及び予測

機械学習/Deep learning/計算機シミュレーションによる最適化、最適制御および未来予測

お客様の困りごとを解決するためには、ターゲットシステムの要件を抽出し、何らかの最適化・効率化・予測などを実施することが求められます。当社は、設立来培ったコア技術を起点としたシミュレーション技術、実証実験、社会実証と開発フェーズにあわせた最適化技術・予測技術を保有しており、機械学習/Deep learning等による学習モデル化、モデルを用いた予測・最適化を実施、ソリューションとしての妥当性検証を行うことが可能です。
学習モデルの開発・評価については、HPC を用いた大規模データ対応・高速計算や、AutoMLツールを用いた短期間評価の提案も可能です。また、電磁界解析シミュレーション、構造系解析シミュレーションといった従来の CAE 解析と、 AI 技術との組み合わせによりサロゲートモデルを構築し、計算コストを大幅に削減する解析系を構築します。

クラウドシステム開発・CPS開発

クラウドサービスの活用によりCPSとしてソリューション提供

データ収集機能としてのエッジ機能開発に加え、収集・蓄積先としてクラウドシステム開発の経験を有し、CPSとしてのソリューション開発が可能です。クラウドシステム開発では、データ収集頻度・データ種別・活用方法・汎用度などに応じて、収集プロトコル、サーバレス構成、DWH(Data Warehouse)、ETL(Extract Transform Load)などのバックエンド開発、Web可視化などのフロントエンド開発によりCPSシステムを具現化します。ソリューションとしては、クラウド上で構築した最適化アルゴリズム・予測モデル等にしたがって、現実世界へのフィードバックをかけることで実現します。

量子コンピューティング(量子アニーリング)

古典コンピューティングに加え量子アニーリングでも問題解決

現在のワークステーションおよび HPC(High Performance Computing)を用いる古典コンピューティングに加え、当社が契約する量子コンピュータを用いた量子コンピューティング(量子アニーリング)によるアプローチも可能。量子アニーリングでは古典処理に比べ、組合せ最適化問題をより短時間で解く可能性があり、単位計算時間あたりの消費電力を大幅に抑えることができます。量子コンピュータ上で問題を解く際に必須となる「イジングモデル式での表現」にもノウハウ・実績を有しています。

開発実績(一例)

最適制御・最適化

充放電最適制御
VPP 最適制御
住宅・オフィスの温熱快適性評価

推定

無線機受信電力推定
IMUセンサを用いた姿勢推定、転倒判定
屋内位置推定

予測

電力需要予測
PV 発電量予測
出発時刻予測

保有設備

HPC(High Performance Computing)システム

CPS システムにおける仮想空間での計算規模の問題に対処するため、当社で独自に HPC システムを保有。電磁界シミュレーション解析、熱流体シミュレーション解析、振動シミュレーション解析、機械学習における学習モデリングでもHPCを使い、短時間で計算結果を得ることに活用しています。当社HPC でも計算規模が解決できない場合は、使用契約を締結している産総研様 HPC 「ABCI」も活用します。

新技術への挑戦

要素技術開発

BLEを用いた屋外における高精度位置推定システムの基礎検討

開発目標
  1. 1)TOFやPhase based rangingの利用による測距精度の向上
  2. 2)パッチアンテナを用いたAoA方式での屋外測位精度検証
  3. 3)屋外向け高利得アンテナの検討
  4. 4)屋外における通信距離検証および測距精度の検証
研究成果概要
  1. 1)TOFやPhase based rangingの利用による測距精度の向上
    RSSI利用よりも高い精度で測距可能であることを確認
    ただし、Connectionを張る必要があることから、その切り替えなどの可否について検証が必要(※検証には、N社製SDK Example を使用)
  2. 2)パッチアンテナを用いたAoA方式での屋外測位精度検証
    ダイポールアンテナ(A社)よりパッチアンテナ(B社)の方が精度よく角度推定が可能であることを確認
  3. 3)屋外向け高利得アンテナの検討
    机上によるリンクバジェットの検討を行い、アンテナ利得の目標値を設定
    試作したアンテナとLNAを搭載したFEMを利用することで見通し100m程度の通信が可能であることを確認
  4. 4)屋外における通信距離検証および測距精度の検証
    社外実験場において測距実験を実施(道路を走行する自転車を検出して、距離を測定)
    検知距離については60m程度まで可能であることを確認できたが、測距性能は「見通し」や「トラックあり」のいずれも30m以上で誤差が大きくなる傾向にある
テーマ総括・今後の取り組み予定

新たな測距方式やパッチアンテナにより推定精度向上のための新たな知見を得ることが出来た
また、アンテナやLNAの工夫により屋外における通信距離拡張の目途を立てることが出来た
ただし、屋外における機械学習を用いた位置推定精度については検証が完了しておらず、継続検証が必要

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