テクノロジ EMC設計・対策技術 設計フェーズから伴走するEMC対策
「無線×パワエレ技術」で
規格適合までの工程を短縮

システムの複雑化、機器の高周波化により
ノイズ対策の難易度が上昇

EV等自動車の電動化やCPUや電源等の高周波動作化でノイズ源が複雑化。対策を重ねても原因を特定できず、規格超過の真因がつかめない。
EV充電器や駆動インバータ、5G無線機器をはじめとした各種電子機器において、EMC規格の厳正化、機器の高周波化及び小型化が同時進行し、また開発サイクルも年々短くなっていることから、従来のノイズ対策アプローチでは規格内にノイズレベルを抑えることができないケースが相次いでいます。さまざまな対策で数値を規格内に抑えても、根本原因が不明であるケースもあり、試作と再評価を繰り返すうちに開発スケジュールは遅延し、コストも膨張します。設計初期でノイズ発生源と経路を特定し、最適な一手を迅速に選択できる仕組みが不可欠です。

無線×パワエレ知見をベースとしたフロントローディング設計と
実機解析ノウハウにより最短で結果にアプローチ致します

パナソニック システムネットワークス開発研究所のEMC設計・対策技術は周波数1 Hz–100 GHz・電力1 mW–50 kWをカバー。パワエレ回路シミュレーションと無線電磁界シミュレーションを融合したノイズ解析モデルを生成し、独自のノイズ測定手法により実機挙動と重ね合わせて検証します。スパコン活用で解析を従来比で大幅に短縮し、「要件定義」「耐ノイズ設計」「フロントローディング」「評価・解析」「量産対策」「コンサル」の6フェーズを弊社エンジニアが伴走致します。設計フェーズで原因と対策を明確化することで、試作・再試験の手戻りを根本から削減します。

Features 無線×パワエレ知見で設計フェーズから支援 1 Hz-100 GHz/1 mW-50 kWを網羅し、
様々な機器開発のノイズ問題をワンストップ支援

ノイズ源モデリング、基板・筐体伝達解析、近磁界分布測定を組み合わせ、シミュレーション結果と実機評価の傾向を一致させながら、ノイズ源とノイズ経路を可視化。携帯電話、車載充電器、パソコンなど多商材で培った対策ノウハウを用いて、ノイズ問題に対し要件定義から量産立ち上げまでワンストップで対応。各種IEC/CISPR/ISO/FCC規格の適合まで強力に支援します。

特長①

1 Hz–100 GHz対応 広帯域計測・解析で根本対策

周波数1 Hz–100 GHz、電力1 mW–50 kWと桁違いに広いレンジを網羅。パワエレ回路シミュレーションと無線電磁界シミュレーションを重ね、低周波の漏洩電磁界からミリ波までノイズ源とノイズ経路を可視化します。携帯電話・車載充電器・パソコンなど多彩な製品に対応可能です。

特長②

解析経験に基づくメッシュ削減や近傍電磁界波源適用等により解析時間を大幅短縮

独自のメッシュ削減ノウハウにより、解析精度を維持したままシミュレーション解析時間を大幅に短縮することで、検証サイクルを加速します。限られた時間の中で結果に効果的にアプローチ致します。

特長③

6フェーズを伴走。要件定義から量産対策まで支援

規格値ピックアップから始まり、耐ノイズ設計・フロントローディング・評価解析・量産対策・コンサルまでワンストップで支援。サイト測定や近磁界解析、回路/電磁界シミュレーション、量産時のバラつき検証まで一体で提供します。弊社エンジニアが設計レビューや現場立会に対応し、手戻りとロスコストを最小化します。

Case Study EMC設計・対策技術ケーススタディ

Case 01

近磁界解析で車載インバータ漏洩磁界を抑制

車載PCU-モータ間ハーネスの漏洩磁界について、発生箇所の特定が困難でした。弊社では近磁界プローブ測定で輻射ポイントと主周波数帯を抽出し、FDTDモデルに反映。ハーネスを同軸シールド構造へ変更した後の再測定では、磁界レベルが低減し、シミュレーションとの良好な一致も確認できました。

Problem課題

高電圧インバータ搭載車で片側シールドハーネスからの磁界が当初設定値を超過。発生メカニズムが不明。

Solution解決

近磁界結果をFDTD解析に反映し、輻射ループとシールド効果を検証。ハーネス構造を同軸シールド方式に見直したところ、磁界レベルの低下が確認できました。

Case 02

シミュレーションによるメカニズム解析により民生機器の雑音端子電圧を改善

Problem課題

・民生機器の量産向け試作において100MHz帯のノイズが仕様未達

・量産目前で大幅な基板変更が許容できない中、100MHz帯のノイズに設計変更最小でクリティカルに効果のある対策案が必要。

・過去踏襲の構成で設計エビデンスが少なく、ノイズ源の特定が困難、またフィルタの詳細性能が不明。

Solution解決

・実測を踏まえ、実機相関のとれるメカニズム解析用のシミュレーションモデルを構築。

・ノイズ源の特定、現行フィルタの性能を明確化。

・解析に基づいて、YコンデンサのFG(フレーム接地)位置を最適化することにより大幅な性能改善が見込めることを立証。

・基板変更最小で効果の得られるパターン案を提案。

・変更後試作で実際に改善効果が得られたことを確認

Case 03

高密度実装機器の受信感度改善

Problem課題

・複数の周波数帯のアンテナ、複数のノイズ要因となるデバイス(CPU、電源等)が高密度に実装されている機器において、互いに干渉させずに性能を出すことは非常に困難。

・特にノイズがアンテナに重畳するケースでは受信感度劣化を招き、モバイル機器の機能不全を引き起こします。

Solution解決

・回路/基板/構造あらゆる観点で機器として性能をだすための最も適した対策を柔軟に選択。

・モバイル機器開発では筐体GNDに重畳するノイズに対する接点の追加、電波吸収体、ガスケットの追加
ノイズの信号源にビーズ等の対策部品追加を行うことで高密度な実装構造としつつ高い受信感度性能を両立。

・構造制約上、電子デバイスのレイアウトが最適とできない条件でも所望の性能を出し切るノウハウを有しています。

Other Services EMC設計・対策技術関連サービス

要求分析

規格値ピックアップ クライテリア設定 システム・構成提案

耐ノイズ設計

発生源の低ノイズ化 ノイズ伝搬の抑圧 高アイソレーション化

フロントローディング

ノイズ解析モデル作成 ノイズ対策効果事前検証 基盤/構想設計コンセプト事前検証

評価・解析

対規格性能検証 ノイズ源特定 優先対策要件抽出

量産対策

回路/パターン/デバイス変更 バラつき検証 小型/低コスト化

コンサルティング

発生源の低ノイズ化 ノイズ伝搬の抑圧 高アイソレーション化

資料ダウンロードはこちら

EMC設計・対策技術の資料ダウンロードはこちら

「要件定義」「耐ノイズ設計」「フロントローディング」「評価・解析」「量産対策」「コンサル」の6フェーズを弊社エンジニアが伴走致します。
EMC設計・対策技術の概要や仕様についてのカタログをぜひ一度ご覧ください。

Contact お問い合わせ

ご相談・ご質問、お見積もり依頼など、お気軽にお問い合わせください

Column EMC設計・対策技術コラム

EMC設計とは?開発担当者が知っておくべき基礎知識

1. なぜEMC設計が重要なのか

EMCとは何か?

EMC(Electromagnetic Compatibility)とは、日本語では電磁両立性とよばれます。電子機器が電磁的に他の電子機器に干渉しないこと、電子機器が外部の電磁ノイズの影響を受けずに安定した動作ができる能力のことです。

電子機器の高密度化・高周波化に伴うノイズ問題の深刻化

EMC設計が重要な理由には、主に次の3つが挙げられます。

  1. 身の回りの電子機器の多さ

    現代社会は、自動車や医療機器、産業機器、家電製品など、あらゆる場面で電子機器が使用されています。人の生活の安全にかかわる機器も多く、それらが安全に運用されるためにはEMC設計が欠かせません。

  2. 電子機器の高密度化

    近年、電子機器の小型化や高性能化が進んでいます。スマートフォンや電気自動車に代表されるように、限られたスペースに多数の電子部品を高密度に実装する例がほとんどです。そのため、機器の内部で部品同士の距離が近くなり、電子部品同士がノイズの影響を受けやすくなっています。

  3. 使用される周波数帯の高周波化

    高速、大容量通信の普及により、通信に使用される周波数帯が高周波化しています。高周波信号は電磁波として放射されやすく、また外部からの高周波ノイズの影響も受けやすいのが特徴です。そのためEMC設計はより高度化しています。

EMC設計が製品品質・信頼性に与える影響

EMC設計が不十分な製品は、次のような深刻な問題を引き起こします。

  1. 法規制不適合による出荷停止

    製品や、周囲の電子機器の安全性を確保するため、電子機器には法律によりEMC対策が求められています。そのため対策が不十分だと、法への不適合により製品が出荷できなくなる場合があります。

  2. クレームや回収のリスク

    周囲の電磁波ノイズに対し、製品が誤動作や性能低下を起こすと、顧客からのクレームが発生したり、製品回収を求められることもあります。さらに医療機器や車載機器など、人命に関わる製品では、EMC不良が重大事故につながる危険性もあります。

2. EMC設計の基本:EMIとEMSの違い

EMCはEMI対策とEMS対策の両方によって成り立ちます。

EMI(電磁妨害)とは?

EMI(Electro Magnetic Interference)とは電磁干渉対策のことです。電気機器が動作する際に発生する、不要な電磁波(ノイズ)を防ぎ、他の電子機器に悪影響を与えないようにします。
EMIには、空間を電磁波として伝わる「放射ノイズ」と、電源線や信号線などを伝わる「伝導ノイズ」の2種類があります。放射ノイズは機器から直接空間に放射される電磁波で、伝導ノイズはケーブルや配線を通じて他の機器に伝わるノイズです。
EMI規制では、機器が外部に放出するノイズレベルに上限が設けられています。

EMS(電磁感受性)とは?

EMS(Electro Magnetic Susceptibility)とは電磁感受性のことです。他の機器が発生させる電磁波(EMI)からの影響を受けないようにしたり、影響を受けても安定した動作を行えるようにします。EMSが低い(感受性が高い)機器は、外部からのノイズによって誤動作を起こしやすくなります。
外部からの電磁ノイズには、他の電子機器からの放射ノイズや雷サージ、静電気放電(ESD)、電源変動などがあります。
EMS試験では、機器に対して意図的にノイズを加え、正常動作を維持できるかを評価します。

EMC設計の目的は「出さない」「受けない」「通さない」

電子機器においては、EMIとEMSの両方が確立されている必要があります。この両方を両立させる能力をEMCとよびます。
EMC設計の基本コンセプトは、「ノイズを出さない」「ノイズを受けない」「ノイズを通さない」の3つです。
「出さない」はEMI対策に相当し、自機器からのノイズ発生を抑制します。
「受けない」はEMS対策に相当し、外部ノイズに対する耐性を高めます。
「通さない」は、ノイズが伝導経路を通じて伝わらないようにする対策です。
これら3つの視点をバランスよく取り入れることで、信頼性の高いEMC設計が実現できます。

3. EMC設計で考慮すべき主な要素

ノイズ源の特定と抑制

EMC設計の第一歩は、製品内のノイズ源を特定し、その発生を抑制することです。主なノイズ源として、スイッチング電源、高速クロック信号、モーター駆動回路などが挙げられます。このような要素から、ノイズが発生するのを抑制する必要があります。 対策としては、スイッチング周波数の最適化、スルーレートの制御、スペクトラム拡散技術の適用などがあります。

グランド設計とシールドの重要性

EMC対策ではグランド設計も重要です。グランドによりノイズ電流を外に逃がし、影響を抑制するためです。
グランドパターンの設計では、電流経路を短くし、ループ面積を小さくすることが重要です。
また、デジタル回路とアナログ回路、高電圧回路と低電圧回路のグランドを適切に分離することで、相互干渉を防げます。
シールドは、主に放射ノイズの抑制に使われます。金属筐体や導電性ガスケット、シールドケーブルなどを使用することで、ノイズの放射と侵入を防ぐことができます。ただし、シールドに隙間があると効果が大幅に低下するため、設計時には注意が必要です。

配線・レイアウト設計の工夫

プリント基板上の配線レイアウトは、EMC性能に大きな影響を与えます。
高速信号線の配線長を短くし、ループ面積を最小化したり、差動伝送方式を採用することで、ノイズの発生と放射を抑制できます。多層基板を使用する場合は、電源層とグランド層を隣接させます。
また、信号線と電源線、グランド線を並行して配置することで、ノイズ電流を逃がせます。

フィルタリングとノイズ対策部品の活用

フィルタやノイズ対策部品は、EMC設計において重要な役割を果たします。電源ラインには、コモンモードチョークコイルやフェライトビーズを挿入することで、伝導ノイズを効果的に抑制できます。
コンデンサによるバイパス・デカップリングも重要です。電源ラインに適切な容量のコンデンサを配置することで、高周波ノイズを吸収し、電源の安定化を図れます。

4. EMC対策の進め方と設計フロー

設計初期段階での対策の重要性

EMC対策は、製品開発の初期段階から取り組む必要があります。設計後半や試作段階でEMC不良が判明すると、回路変更や基板再設計が必要となり、コスト増加や納期遅延につながるためです。
設計初期段階では、要求仕様の確認やノイズ源の特定、グランド設計の方針決定、部品配置の検討などを行います。この段階で適切なEMC設計の方針を固めることで、後工程でのトラブルを大幅に削減できます。

シミュレーションと実機評価の活用

近年では、EMCシミュレーションツールの精度が向上し、設計段階である程度のEMC性能予測も可能になってきています。電磁界シミュレーションや回路シミュレーションを活用することで、試作前にノイズ発生状況を把握し、対策を検討できます。 シミュレーションと併せて試作機による実機評価を併用し、実測値を比較検証することで、より確実なEMC設計が実現できます。

EMC試験(CISPR、IECなど)とその準備

製品を市場に出荷する前には、EMC規格に基づく適合性試験を受ける必要があります。代表的な規格として、CISPR(国際無線障害特別委員会)やIEC(国際電気標準会議)の規格があり、製品の用途や販売地域に応じて適用される規格が異なります。 EMC試験には、放射エミッション試験、伝導エミッション試験、イミュニティ試験などが含まれます。試験に不合格となった場合、対策を施して再試験を受ける必要があるため、事前に十分な準備を行うことが重要です。

トラブルシューティングの基本

EMC試験で不合格となった場合や、製品開発中にノイズ問題が発生した場合には、体系的なトラブルシューティングが必要です。

  1. ノイズの発生源と伝搬経路の特定

    スペクトラムアナライザや近傍界プローブを使用することで、ノイズの周波数成分や発生箇所を特定できます。

  2. ノイズの性質

    ノイズが放射性か伝導性か、発生するのがコモンモードかディファレンシャルモードかなどを確認します。 経験豊富な技術者の知見や、EMC専門企業の技術支援を活用することも、効率的な問題解決につながります。

5. パナソニック システムネットワークス開発研究所のEMC設計開発支援

EMC設計における強み

パナソニック システムネットワークス開発研究所では、回路シミュレーションや電磁界シミュレーションによるモデル解析と、無線開発で培った近傍界での電磁界評価技術を活用した実機検証の両面から、EMCのフロントローディング設計を提供します。

様々なフェーズでのEMC対策設計を支援

パナソニック システムネットワークス開発研究所は、単にノイズ源の解析を行うだけでなく、「要件定義から量産対策まで」の様々なフェーズにわたり、お客様の製品に最適なEMC対策設計を支援します。

資料ダウンロードはこちら

EMC設計・対策技術の資料ダウンロードはこちら

「要件定義」「耐ノイズ設計」「フロントローディング」「評価・解析」「量産対策」「コンサル」の6フェーズを弊社エンジニアが伴走致します。
EMC設計・対策技術の概要や仕様についてのカタログをぜひ一度ご覧ください。

Contact お問い合わせ

ご相談・ご質問、お見積もり依頼など、お気軽にお問い合わせください