テクノロジ FPGA設計を用いた無線システム開発 35年の無線通信技術で培った設計力を活かし、
要件定義から実機検証まで高品質な
FPGA設計を支援します

5G/6G通信からAIまで、幅広い分野で活躍するFPGA設計技術

FPGA設計の高度化により、専門エンジニア不足と開発期間短縮の課題に直面する時代に
5G/6G通信やミリ波センシングの急速な進展により、高度なFPGA設計の重要性が飛躍的に高まっています。しかし、専門的な設計知識とノウハウが必要なFPGA開発において、多くの企業が技術者の確保や課題解決に苦慮している状況です。
  • 5G/6G向けFPGA設計において、高速データ処理の実装方法や
    最適化手法
    について、社内にノウハウがない
  • 高精度センシングシステムにおける、複雑な信号処理回路の設計と
    性能最適化
    に課題を抱えている
  • システム仕様が未確定な段階からの設計着手を求められ、
    効率的な開発プロセスの構築に悩んでいる
  • FPGA本体と周辺回路を含めた統合的な設計検証方法の確立と、
    品質保証に課題
    がある

35年以上の無線システム設計で培った確かな技術力と
最新鋭の検証環境で、FPGA設計の課題を解決

パナソニックシステムネットワークス開発研究所は、無線通信とセンシング技術を核に、仕様・方式検討からハード設計、FPGA回路設計、実機検証まで、ワンストップでFPGA開発を支援します。豊富な設計実績と最新の開発・検証環境を活かし、お客様のFPGA設計における技術的課題を最適なアプローチで解決します。

活用分野

5G/6G通信

5G/6G通信

5G/6G基地局向けFPGA設計において、O-RAN仕様に準拠したRU(Radio Unit)の回路設計と実装を実現。ビームフォーミング、遅延補償、位相補償などの高度なデジタル回路設計により、高速データ伝送(5Gbps)に対応した信頼性の高い開発を提供します。

センシング

センシング

高精度センシングシステムのFPGA設計において、リアルタイムデータ処理と高速信号処理回路を実現します。アナログフロントエンドとデジタル信号処理の最適な統合設計により、高性能で安定したセンシングシステムの開発を包括的に支援します。

AI処理

AI処理

AI・機械学習アルゴリズムのFPGA設計において、高速演算処理と低消費電力を両立する回路設計を提供します。豊富なFPGA設計実績に基づく高位合成技術の活用により、処理性能と電力効率に優れたAI処理システムを実現します。

宇宙・防衛

宇宙・防衛

宇宙・防衛分野向けFPGA設計において、高い信頼性が要求される通信システムや信号処理回路の開発を実現します。産業用FPGAの設計実績を活かし、厳格な品質基準に基づく高信頼システムを提供します。

産業機器

産業機器

車載・医療機器向けFPGA設計において、4K/8K対応の高画質映像処理回路や大容量データの高速処理回路を実現します。豊富な設計実績と厳格な品質管理体制により、高信頼性が要求される機器の開発を一貫してサポートします。

Features FPGA開発支援サービス特長

豊富な無線通信設計実績と最新鋭の開発環境で、 高品質なFPGA設計を実現します

パナソニック システムネットワークス開発研究所のFPGA設計サービスは、35年以上にわたる無線通信分野での豊富な実績と最先端の技術力を基盤に、お客様の要求に最適なFPGA設計ソリューションを提供します。

特長①

無線通信分野における豊富なFPGA設計実績と技術力

5G通信機器やセンシングシステムを中心に、豊富なFPGA設計実績を保有。無線通信技術に精通した専門エンジニアチームが、Xilinx、Intel、 Microsemiなど、主要ベンダーのFPGAに対応した最適な設計手法を提供します。

特長②

豊富な設計経験に基づく、柔軟な開発アプローチ

仕様が未確定な段階からのFPGA設計にも柔軟に対応し、豊富な無線通信の知見を活かした実現可能な仕様提案が可能。仕様検討から回路設計までワンストップで担うことで、開発リスクを最小限に抑えた効率的な設計を実現します。

特長③

要件定義から実機検証まで、一貫したFPGA設計支援

仕様検討・方式設計からFPGA回路設計、実機評価まで、設計プロセス全体をワンストップで支援。FPGA単体の設計にとどまらず、基板設計からソフトウェア開発まで含めた統合的な設計サービスにより、開発効率を向上します。

特長④

充実した測定機器による高度な設計検証環境

信号発生器、スペクトラムアナライザ、ロジックアナライザなどの充実した測定機器を完備し、FPGA設計の検証と品質保証を実現。無線特性評価から実機での総合動作検証まで、あらゆる角度から徹底的な検証を実施します。

Results FPGA開発支援実績

次世代通信システムの研究開発から基地局評価まで、
高度なFPGA設計による課題解決実績を紹介

Case 01

次世代6G通信システムに向けたテラヘルツ波超広帯域無線通信の実現検証

6G時代に向けた超高速無線通信の実現において、5Gの10-100倍のデータレート実現を目指し、4.8GHzの超広帯域システムを開発。32並列の高速ベースバンド信号処理をFPGAに実装し、複数アンテナによる高速伝送システムの基礎技術を確立。今後の技術進化への対応も見据えた開発を実施。

次世代6G通信システムに向けたテラヘルツ波超広帯域無線通信の実現検証
Case 02

成層圏プラットフォーム向け高精度デジタル信号処理システムの研究開発

高度約20kmの成層圏通信プラットフォーム(HAPS)における安定的な通信の実現に向け、FPGAによる高精度なデジタルビームフォーミング、位相補償、遅延補償機能を実装。機体の動揺や最大100kmの通信距離差による品質劣化を克服し、安定した通信環境を実現。

成層圏プラットフォーム向け高精度デジタル信号処理システムの研究開発
Case 03

O-RAN準拠5G基地局向けRadio Unit開発と高度な自動評価環境の確立

O-RAN準拠の基地局Radio Unit開発において、DUとの接続性評価を実現。インターフェース信号解析機能と自動評価環境を構築し、問題の原因特定や仕様変更への迅速な対応を可能に。ベースバンド信号処理、3GPP、O-RANの知見を活かした高度な評価システムを確立。

O-RAN準拠5G基地局向けRadio Unit開発と高度な自動評価環境の確立
Case 04

3GPP規格策定と並行した高機能5G端末シミュレータの開発と実装評価

3GPP標準規格策定の動向と並行した基地局開発評価用の5G端末シミュレータを開発。市販の無線システムプラットフォームをベースに、5G処理をFPGAとソフトウェアに最適配置し端末機能を実現。規格改版や策定に対応できるよう、迅速な機能更新を可能とした拡張性の高い評価環境を提供。

3GPP規格策定と並行した高機能5G端末シミュレータの開発と実装評価

Other Results FPGA開発支援その他の開発実績

幅広い分野での豊富な開発実績

TOF測距 光の往復時間をFPGAで精密に測定し、距離を算出するセンサー装置を開発。FPGA内の加算器アレイによる高精度な時間計測により、送受信パルスの時間差から正確な距離測定を実現しました。
THz/mmWの中継デバイス制御モジュール 5G TDD通信における中継デバイスの制御システムを開発。無線部での包絡線信号検出とタイミング制御をFPGAで実現し、ミリ波とテラヘルツ波の効率的な中継動作を可能にしました。
シグナリングテスタGSM機能 従来ソフトウェアで処理していた変復調機能をFPGAへ移植。数万行のCコードを解析し、RTL化および自動検証環境の構築により、高品質な機能実装を実現しました。
V2X 路側機 既存システムのV2X展開において、ベースバンド機能をFPGAで実現。RFや機構技術との連携により、技術課題を解決し、高性能な路側通信システムを構築しました。
超音波診断装置インタフェース プローブ画像データの高速転送システムを開発。8b10bエンコーディングを用いた5Gbpsの高速シリアル伝送により、3mのメタルケーブルでの安定した通信を実現しました。
MEMS投影装置 HDMI入力映像の投影システムを開発。MEMSミラーとレーザードライバの制御をFPGAで実装し、基板設計から装置評価まで一貫した開発を実施しました。
医療用カメラ CMOSセンサーからの映像信号に対するISP処理と、HDMI/SDI出力機能を開発。センサー制御からインターフェース実装まで、包括的な映像処理システムを実現しました。
LiDAR 測距 MEMSミラーと測距ToF方式を組み合わせたシステムを開発。ミラーデバイス制御と光電変換後の信号処理をFPGAで実現し、高精度な距離測定を可能にしました。

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車両と周辺インフラ、他車両、歩行者間の通信において、FPGAによる高速プロトコル処理を実現。リアルタイム性を確保し、交通の安全性と効率性を向上させるシステムを提供します。

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レーダーや通信システムにおける信号処理・画像処理をFPGAで実現。特に衛星データの効率的な処理など、高度な処理要件に対応したシステムを提供します。

宇宙・防衛

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Column FPGA開発支援コラム

FPGA設計とは?メリットと開発課題、効率的な設計手法を解説

1. はじめに:FPGA設計の基本と注目される理由

FPGAとは?

FPGAは「Field Programmable Gate Array」の略で、製造後にユーザーが自由に回路構成を変更できる集積回路を意味します。これは、プログラマブルロジックデバイスの一種で、HDL(ハードウェア記述言語)を用いて論理回路を設計し、FPGA内部に実装します。
一般的なプロセッサが「ソフトウェアで処理を記述する」のに対し、FPGAは「ハードウェア回路そのものを設計する」のが大きな特徴です。必要な処理に特化した専用回路を構築できるため、用途によっては非常に高い性能を発揮できるのがメリットです。

ASICやマイコンとの違い

FPGAは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)とマイコンの中間に位置します。
ASICは、特定用途向けに設計されたカスタムチップです。ASICは、FPGAに比べると量産時のコストが低く、性能が高いのがメリットです。一方で設計変更ができないのがデメリットで、開発期間が長く、初期開発コストも高額になります。
マイコンは、ソフトウェアで機能を柔軟に変更できるのが特徴です。開発が容易でコストも低い一方、処理速度に限界があり、複雑な並列処理には向きません。
FPGAは、設計変更が可能で開発期間が短く、ハードウェアレベルの高速処理が可能です。量産コストはASICより高いものの、中小量生産や仕様変更が想定される製品に適しています。

なぜ今、FPGA設計が重要なのか

近年、自動運転車の画像認識、産業用ロボットの制御、医療機器のリアルタイム画像処理など、リアルタイム性と処理性能が求められる場面が増えています。特にエッジコンピューティングでは、センサーデータの高速処理が求められるため、FPGAの並列処理能力が注目されています。
また、仕様変更への柔軟な対応や、製品投入までの期間短縮も、FPGA採用の大きな理由です。

2. FPGA設計のメリットと活用シーン

柔軟性と再構成可能性

FPGAの最大の特徴は、再構成可能です。製品出荷後に新機能の追加やバグ修正が必要になった場合でも、ファームウェア更新により回路構成を変更できるのです。
また、一つのFPGAチップで複数の機能を時分割で実行するような柔軟性も特徴です。処理内容に応じて回路構成を動的に切り替えることで、ハードウェアリソースを効率的に活用できます。
仕様変更や性能改善を繰り返しながら最適化できるため、試作開発のコストと期間を大幅に削減できます。

高速処理と並列処理の強み

FPGAは専用ハードウェア回路として動作するため、ソフトウェア処理と比較して圧倒的な高速性を実現します。特に並列処理が得意で、複数の処理を同時に実行できます。
FPGAでは独立した複数の処理ブロックを同時動作させることで、スループットを飛躍的に向上させます。また、処理のパイプライン化により、連続的なデータ処理を効率的に実行できます。

代表的な活用例

FPGAはリアルタイム性に優れるため、監視カメラの物体検出、医療用X線・CT画像の高速処理、産業用検査装置の判定などに使用されます。
また、通信機器では、5G基地局の信号処理、ネットワークルーターのパケット処理、データセンターのアクセラレーションなどにも採用されています。
産業機器では、モーター制御、ロボット制御、FA機器の高速制御などに活用されています。

3. 開発担当者が直面する主な課題

設計の難易度

FPGA設計の課題のひとつに、ハードウェア記述言語の習得が挙げられます。VerilogやVHDLといったHDLは、C言語などのソフトウェア言語とは根本的に考え方が異なり、並列動作やタイミング制約を理解する必要があります。また、論理合成、配置配線、静的タイミング解析など、FPGA特有の設計フローについての知識も必要です。
さらに、効率的な回路設計には経験とノウハウが必要なため、最適な設計は難易度が高くなります。

開発期間とコストの増大

FPGA設計には、要件定義、アーキテクチャ設計、HDL記述、論理合成、配置配線、検証など、多くの工程があります。そのため開発期間が長期化しがちです。
また、高性能FPGA自体が高価で、開発ツールのライセンス費用も高額のため、開発環境の整備にも多くの投資が必要になります。

検証・デバッグの複雑さ

FPGA設計では、機能検証とタイミング検証の両方が必要です。シミュレーションで機能を確認しても、実機では想定外の動作をすることがあり、デバッグに時間がかかります。
また、内部信号の観測が困難なため、問題の原因特定が難しいケースもあります。検証にはデバッグツールを駆使する必要がありますが、それらの習得にも時間がかかります。

消費電力や熱設計の最適化

高性能FPGAは消費電力が大きいため、発熱も問題となります。特に小型機器や組み込み機器では、消費電力と放熱設計が製品設計の大きな制約となります。
そのため、設計段階での電力見積もりと最適化が重要です。電力削減のための設計技法や、低消費電力FPGAの選定など、多角的な検討が必要です。

4. 課題を解決するためのソリューション

高位合成による設計効率の向上

高位合成(HLS:High Level Synthesis)は、C/C++などの高級言語からハードウェア記述を自動生成する技術です。ソフトウェアエンジニアでもFPGA設計に参入でき、開発期間の短縮が可能になります。
HLSツールは年々性能が向上しており、手書きHDLに近い品質のハードウェアを生成できるようになっています。しかしHLSで生成された回路の最適化には、ハードウェア知識が欠かせません。そのためHLSとHDLを使い分けることで、効率的な開発が実現できます。

シミュレーション・エミュレーションの活用

設計の早期段階でシミュレーションを徹底することで、実機デバッグの負担を軽減できます。
ハードウェアエミュレータを使用すれば、実機に近い環境で高速に動作検証できます。ソフトウェアとの協調検証も可能となり、システム全体の早期検証が実現します。

設計自動化ツールの導入

制約ファイルの自動生成、タイミング解析の自動化、最適化の自動実行など、各種自動化ツールの活用により、設計工数を削減できます。
特にタイミングクロージャ支援ツールは、タイミング制約を満たすための改善提案を行い、手戻りを削減します。電力解析ツールにより、消費電力の見積もりと最適化も効率化できます。

モジュール化・IP再利用の推進

設計のモジュール化により、検証済みの回路ブロックを再利用できます。また、市販のIPコアを活用することで、通信プロトコル、画像処理、暗号化などの複雑な機能を短期間で実装できます。ただし、IPコアのライセンス費用とサポート体制を考慮する必要があります。

外部パートナーとの連携による開発支援

FPGA設計の専門知識を持つ外部パートナーによる開発支援を受けるのも方法の一つです。技術コンサルティング、設計支援、検証支援など、必要な部分だけを外部委託することで、社内リソースを有効活用できます。また、最新のツールや技術動向の情報提供も受けられます。

5. パナソニック システムネットワークス開発研究所のFPGA設計技術と支援体制

技術的な強み

パナソニック システムネットワークス開発研究所のFPGA設計サービスは、35年以上にわたる無線通信分野での実績と最先端の技術力が特徴です。無線通信技術に精通した専門エンジニアチームが、Xilinx、Intel、 Microsemiなど、主要ベンダーのFPGAに適応した、最適なソリューションを提供します。

実績やユースケース

成層圏プラットフォーム向け高精度デジタル信号処理システムの研究開発では、FPGAによる高精度なデジタルビームフォーミング、位相補償、遅延補償機能を実装しました。機体の動揺や最大100kmの通信距離差による品質劣化を克服し、安定した通信を可能にしました。
また超音波診断装置インターフェースやMEMS投影装置、医療用カメラなど、さまざまな分野での幅広い開発実績があります。

開発支援サービスやコンサルティングの紹介

仕様検討・方式設計からFPGA回路設計、実機評価まで、設計プロセス全体をワンストップで支援します。要件定義から実機検証まで、一貫した開発支援により開発効率を向上します。

パナソニック システムネットワークス開発研究所では、FPGA設計の仕様検討・方式設計から回路設計、実機評価まで、設計プロセス全体をワンストップで支援します。要件定義から実機検証まで、一貫した開発支援により開発効率を向上の実現が可能です。FPGA設計に課題をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

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