暗号認証ソフトウェア
IoT機器のセキュリティ対策に!超軽量・超高速の暗号認証ソフトウェア

防犯カメラがサイバー攻撃を受け、盗み見されるといったように、IoT機器の脆弱性が問題になっています。IoT機器はメモリ容量などのリソースが限られるため、セキュリティ対策を実装できていないケースが多いのが実情。暗号認証ソフトウェアは、このような課題を解決するために開発されました。
低リソースのIoT機器に実装可能な軽量・高速設計。カプセル化したAPIで提供されるため、組み込みも簡単です。
これまで暗号認証ソフトウェアは、監視カメラやドアホン、工場で稼働するデバイスなどに導入されています。インターネットプロトコル以外の通信プロトコルにも対応しており、幅広い環境で使用可能です。またカスタマイズ可能なため、対象の製品や環境に合わせて導入することができます。

オープンソースを一切利用しない安全構造
重大な脆弱性には経験豊富なエンジニアが
即時対応
オープンソースは公開されているため、脆弱性を狙われやすいというリスクがありますが、当社の暗号認証ソフトウェアはOpenSSLなどのオープンソース(OSS)を一切使用していません。日々発見される脆弱性についても、重大なものについては経験豊富な技術者が緊急対応を行うので、ご安心いただけます。
今までオープンソースをご自身でカスタマイズしていたお客様が多く、『こんなに簡単に導入できる製品があったのか』と驚きの声をいただいております。
IoTセキュリティ対策に、軽量・高速な暗号認証ソフトウェアをぜひご活用ください。
(説明員:事業開発推進部 小西泰輔)
ネットワーク帯域推定技術
映像の乱れ、フリーズはこれで解決!
「今、利用できる帯域を」AIが予測するネットワーク帯域推定技術

高速・大容量通信の発展に伴い、幅広い用途で利用される映像伝送サービスでは、通信する場所や時刻により、利用できる帯域(可用帯域)が時々刻々と変化することで体感品質が低下する問題があります。「映像がカクカクして見えることがありますよね。これは、映像データ量が可用帯域を超えた際に、パケット落ちが発生することが原因です」。可用帯域の変動が激しい環境ではパケットの欠落が頻発し、遠隔操作サービスでの操作ミスの要因や、ライブ中継サービスでは臨場感の阻害に繋がります。
さらに今後は5G・6Gと通信容量が増大することで、可用帯域はより短い時間で、より大きな幅で変動します。こうした速く大きな可用帯域の変動がある環境でも、映像データを安定して伝送するために開発されたのがネットワーク帯域推定技術です。
遠隔監視やライブ中継に!可用帯域が変動する環境で安定した映像伝送を実現

当社のネットワーク帯域推定技術では、AIを活用することで、5G・6Gの可用帯域の大きな変動の推定を可能にしています。AIが可用帯域の変動を高精度で推測することで、可用帯域に応じて映像データ量の可変制御を行っています。可用帯域が十分な時には映像データを高品質で、可用帯域が不足する時には圧縮率や解像度を変えることで映像データ量を抑圧することで、可用帯域を高効率で利用しながら、パケットの欠落を防ぐことを実現しています。期間中、ブースでは疑似的に可用帯域が変動する無線環境で、リアルタイム映像を安定して伝送するデモを行いました。
この技術を用いて自動搬送ロボットの遠隔監視の実証実験も行いました。自動搬送ロボットから見える映像を遠隔地の監視者に伝送することで、ロボットの緊急事態の把握・制御を行っています。今後も、様々なユースケースが生まれていくでしょう。
この技術のご提供方法は2通りで、お客様の映像伝送装置にネットワーク帯域推定技術を組み込むことや、ネットワーク帯域推定技術と映像伝送をパッケージングしたプロアクティブ映像伝送システムも提供しています。
(説明員:無線技術開発部 長富郁哉)
ecdi(60GHz無線通信装置)

置くだけで高速・低遅延の通信が可能に
屋内外で使える「ecdi」
「簡単に高速・低遅延な無線通信環境を構築したい」という要望をかなえるのが「ecdi(エクディ)」です。小型の通信機同士で通信することで、有線LANと同等の1Gbpsで通信ができます。60GHz帯のミリ波を利用するため、無免許で低干渉の通信ができるのが魅力。置くだけで屋内外の様々な場所で通信環境が作れます。ecdiの通信距離は最大500mですが、ecdiをリレーしてつなぎあわせることで距離を延長することが可能です。
ビルの建設時に、電波の届かない場所でecdiを活用することで建設現場での連絡手段を構築したり、5GエリアとLTEエリアのバックホールとして活用することで大容量の映像データを配信したりと、用途はさまざま。60GHzはこれまで使いにくい周波数帯だったので、ecdiを見て技術の進化を実感するお客様は多いです。来場者の注目を集めた展示となりました。
(説明員:無線技術開発部 長富郁哉)

イベント資料はこちらからダウンロードできます
「Japan IT Week 秋」で出展しました「暗号認証ソフトウェア」「ネットワーク帯域推定技術・ecdi」「高精度画像AI・画像センシング技術」「物体認識エンジン」のパネルデータは、こちらからご確認いただけます。
高精度画像AI・画像センシング技術
AIカメラのお困りごとを解決!安価なチップで高精度のAI処理を実現

魚眼レンズで当社出展ブースの様子を撮影した画像からAI処理にて人物検知を行い、来場者の多い展示物のランキングをモニタに表示するデモンストレーションを行いました。検知した人数によってどのブースが人気か表示しています。
この技術のポイントは、カメラに入っているチップだけで高精度なAI処理ができること。高価なGPUやサーバーは必要ありません。
今までカメラのチップだけでは精度が出せない、処理が遅いといった問題がありました。当社の画像AI技術を使うことで、介護施設で人の姿勢を分析して転倒を検知したり、品質管理で基板や食品の外観検査を行ったり、といったことが可能になります。
画像AIはお客様の要望に応じてカスタマイズ可能。またこの技術を搭載したAIカメラアプリの発売も検討しております。

高精度画像AIを進化させる研究開発
世界最先端の技術を紹介
画像AI技術を応用した研究開発を紹介しました。そのひとつが行動予測です。画像に写っている人を認識し、その後の行動を予測する研究になります。画像処理分野で最高峰の国際学会(CVPR)が主催したコンペティションで、最終予測精度が世界2位になったこともあります。
その他にも、スポーツの試合で複数の選手を識別し、継続して追跡できる「オブジェクト追跡」や、動いている人物を複数のカメラとセンサでリアルタイムに3Dスキャンできる「マルチセンシング」を紹介しました。
「透明な箱の品質検査を行うお客様から、『この技術とサポートがあれば実現できそう』と喜ばれました」画像AIに対するお客様の期待の高さを感じました。
(説明員:AIソリューション部 花沢和紀)
物体認識エンジン

商品の種類をカメラで瞬時に検知
見本画像と実写画像で類似度を推定する物体認識エンジン
ブースでは、スーパーのセルフレジを想定した物体認識エンジンのデモンストレーションを行いました。品物を台に置いていくだけで、商品を検知できます。現在のセルフレジでは商品のバーコードを読み取るのが主流ですが、ひとつの商品のバーコードを読み込むのに2秒かかります。当社の方式だと1秒で可能です。同じ商品でパッケージが変わった場合でも、読み取りできます。ビールのように、1缶、6缶パックと異なる単位で販売している場合でも、きちんと識別します。野菜など似た形状を持つものについては、2つの商品を画面に表示して選択してもらうことも可能です。

ロボットによるベルトコンベアでの仕分けにも!
共通の商品データベースで用途がさらに広がる
セルフレジ以外でも、工場や倉庫の中で商品を自動で仕分けする用途が考えられます。昨年のロボット展では、ロボットがベルトコンベアに流れる商品を識別して、箱別に仕分けするといったデモも行いました。スーパーで欠品が出た時にロボットが自動で補充するといった取り組みも始まっています。
スーパーで取り扱う商品は大型スーパーでは10万SKUと言われています。その膨大な数の商品の画像データを作成するのに大きな労力がかかります。そこで重要になるのが、商品データベースです。データベースが整備されれば、セルフレジやロボットなど、さまざまな領域で物体認識エンジンの活用が進むでしょう。
(説明員:事業開発推進部 川口さち子)
会場では最新技術のデモが注目を集める
開催中は多くの方に来場いただきました。デモには長蛇の列ができるなど大盛況で、「こんな技術があったのか」という驚きの声が聞かれました。今後も多くのお客様のソリューションを支える技術を、広くご紹介していきたいと考えています。